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2021年12月18日

念のため用心しておこう。

 

最近地震が多いですね。

地震を止めることはできないですが起きた後の被害をできるだけ小さくするために備えておきましょう。

オリンピックの頃からでしょうか、「安全、安心」を言う言葉をたくさん耳にします。

私はこの「安全、安心」という言葉にとても違和感を感じます。

例えば公園で一つ事故が起きると、きっかけとなったその遊具はたくさんの子供たちの運動能力向上に貢献していたとしても取り外されてしまいます。

多少身の回りに危険なものもないと自分の身を守るすべを失ってしまうのではないかとも思うのですが。

「完璧な安全、安心」などあるはずはないのに、リスクゼロを求めすぎるが故に成長を阻害し、生きづらい社会をつくっているのではないかと思う今日この頃。

株が下がるからネガティブになるのか、秋は肌寒く心細くなるから株価も下がることが多いのか。

いずれにしても株式市場と人間の気持ちはつながっているので施政者はもっと株価を意識して政治を運営していただきたいと思います。

 

さて11月末時点のトレンド分析です。

11月初旬は欧米を中心に上昇しました。特に欧州は、高値も過去一年間の下値も更新する力強い動きでした。

一方、日本と新興国の上値は重たかったですが下値は上がってきました。

全般的にはトレンドの合計数字は先月と同じ21。上昇トレンドの中にあります。

しかし11月下旬は大きめに値を下げ、先見指標として私が見ているモメンタムでは11カ国中7つの国にSELLマークが出ました。

モメンタムのSellマークは前年同月比で25%以上上の水準あった株価が25%を切ってきた時に印をつけています。

言い換えると強さに陰りが出た時に注意のため点灯するようにしています。

モメンタムでの判定はだましも入りやすく裏を返せば短期的にはちょうどいい買場だったりもしますので基本的には私は移動中値線によるトレンド分析を重要視しています。

ただ、2020年1月にSellマークが5つ出たあと、3月にかけて大きく値下がりしたので、今回のSellマーク7つ出現は用心して見ています。

 

 

 

(図1) 

 

トレンド2021111.png
 世界株式指数よりIFA岩野優子作成
   

 

 

(図2)

トレンド2021112.png

 世界株式指数よりIFA岩野優子作成 

  

(図1 注釈)

黄色いラインのトレンド分析を重視します。12か月間の高値と安値の平均が前月に比べて上昇したら〇、下降したら●です。

その下の2本線は黄色いラインの〇と●をより詳しく表記したもので、トレンドの強さは□、〇、△、▲、●、■の順番です。

 下段の黄色いラインは月次ベースのモメンタム。

モメンタムは当月の終値を前年同月の終値で割って算出し、その数字の変化をみます。

数値が1よりも大きければ(当月の終値が前年同月の終値よりも高ければ) ○ 、数値が1よりも小さければ● です。

数値が0.75を下から上へ抜けてきた時にはBuyマークをつけ、1.25を上から下へ抜けてきた時にはSellマークをつけています。

モメンタムはトレンド分析よりも早めにシグナルが出る一方、だましも入りやすいのであくまでも補足としてみています。

 

(図2 注釈)

図2は図1の白いラインの□を3点、◯を2点、△を1点。■を−3点、●を−2点、▲を−1点にして表にしました.

 

 

この移動中値線によるトレンド分析は日々、日中の高値、安値を計測し、毎月月末に閉めてトレンドを観測しています。

大まかな株価トレンドを見るためのものですので実際の投資タイミングにつきましては他の要素も勘案しご自身でご判断ください。